★黄金週、房総半島ツーリング(勝浦〜富浦/里見八犬伝)

黄金週★★★★★
家族(除:筆者/堤英俊)が関西へ旅行に出掛けてしまった為、一人バイクに跨り房総半島一周のツーリングに出発しました。
(↓真里谷武田氏築城と言われる、勝浦城址/下の写真の鳥居/から、勝浦港鵜原を望む)


いつものコース誉田から市原の野山や峠道をのんびり走り、本納から白子町へ抜けR128を上総一宮・大原、そして“月の砂漠”でお馴染みの御宿で先ずは休憩。。花曇の天気ですが、結構日に焼けそうです。
(↓部原から御宿を返り見る             ↓官軍塚、勝浦灯台から八幡岬・勝浦沖を望む)

 官軍塚は、明治2年正月2日 戊辰の役で北海道函館の五稜郭に立て篭もった榎本武揚(旧幕府海軍総督)を鎮圧する為、肥後熊本藩から海路 函館へ向った350人を乗せた軍船が勝浦沖の難所「関東の鬼ケ島」にて暴風雨に遇い難破!
勝浦・川津の漁民が救助活動にあたりましたが130人の犠牲者を出してしまい、この遭難者を埋葬、供養した塚です。
(↓朝陽が美しいと言われる勝浦灯台        ↓勝浦漁港に揚がった地元名産の金目鯛と初鰹!)

(↓初鰹を釣った地元の小型漁船が、何艘も帰港している最中でした)

日本三大朝市の一つである、勝浦の朝市は11:00に終わってしまった様子なので、港に近い馴染みの地元割烹/中むらで昼の定食(刺身・焼き魚定食)を食べ、再度R128を南へ天津小湊へ。 途中ハンドルを右に切り房総の山中を清澄へ向います。尚、「清澄山(きよすみやま)」と読み「清澄寺(せいちょうじ)」と読む事を今回、知りました。

清澄寺は“堤家”の宗派である“日蓮宗”開祖:日蓮聖人が幼い頃から修行を重ねた地(誕生は安房小湊)であり、法華経こそが最高の経典である事を確信し、立教開宗した地である事はよく知られています。が、元々の開創は天台宗のお寺であり、その後真宗を経て戦後、日蓮宗へ改宗した複雑な歴史もあった様子です。
(↓境内には、国指定天然記念物の千年杉が… そして旭が森から見る朝日は、日本の朝日百選に選ばれています)

(↑右/清澄山は、極真空手創始者大山倍達総裁が山篭りをし、極真空手を興した誕生の地でもあります 現在、記念碑が建立され多くの極真ファンも訪れているとの事です 押忍!)
さて、バイクは清澄山を下り、再度R128を鴨川へ。太海の仁右衛門島を左手に見ながらフラワーロード方面へ入ります。次の寄港地(!?)は、鯨漁で有名な和田町 和田漁港は日本で4箇所しかない、捕鯨基地で有名です。年間26頭の鯨を夏に捕鯨し、名物お土産「鯨のだれ」を始め、鯨料理の料理屋や民宿旅館が種々な鯨の部位を料理する、日本の食文化を誇る町です。
(注:平成18年3月20日に、和田町・丸山町・千倉町・白浜町・富山町・富浦町・三芳村の7町村が合併し、南房総市となりました)
(↓日本の海水浴場100選に入る和田浦海水浴場と、 捕鯨基地/小さな和田港)


和田漁港で釣り人を冷やかした後、南三原(和田中学手前)を右に曲がり、丸山町方面へ向います。のどかな山里を高度を上げて飛ばすのは、本当に気持がいい・・・(何たって対向車も来ないし、歩く人も見かけない田舎道が続きます)ちょっと開けたと思ったら、小さなダムと水を入れたばかりの棚田が広がりました。

(↓いい臭い、、、、が漂ったと思ったら、牛小屋◆◆◆ さすが酪農王国千葉の酪農発祥の地! )

(↓旧和田町の小学校跡を「自然の宿 くすの木」にリニュアル、校庭には大きなくすの木が! ここで水入り・ひと休みしました)


磑森と言う信じられないくらい「田舎」の山道を、美しい花々に迎えられながらバイクで登り、峠の頂上から県道に進路をとり、内房/冨山を目指します。
房総の名山、冨山の中腹には、千葉(安房)では馴染み深い「南総里見八犬伝」の登場人物、里見家の姫=伏姫と神の犬=八房が一緒に暮らしていたとされる「伏姫の籠穴」があります。なぜ架空の物語である八犬伝に“リアル籠穴”が存在するのか!?・・・とても不思議でしたが、何とも言えぬオーラを発している“霊気”を感じる洞穴でした。
(↓伝奇ロマンではありますが、実在の大名里見氏に因む安房の国の“水滸伝”、、ちょっと不思議で勇猛な物語でもあります)


神により懐妊した、伏姫は身の潔白を示すため自害し(神犬/八房の子を宿したと疑われた…)その時に傷口から八つの大玉が飛散し、その後「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」八つの霊玉を持って生まれた八犬士(→犬の字が姓に付く8人の若者)が、関八州に散り、互いに知らず知らず引き合いながら、里見家再興に尽くす物語の始まりの場所です。

ちなみに、筆者はテレビCMのソフトバンクモバイルの白い犬と樋口可南子を見る度に、伏姫の籠穴と里見八犬伝を思い出します。。

伏姫の籠穴を後にし、岩婦温泉伏姫荘で日帰り入浴をさせて貰った後、県道を内房岩井海岸へ向います。
*岩婦温泉は、これはこれで次回、当ブログで紹介したい、なかなか味わい深い湯治場でした

(↓午後5:00に岩井海岸へ到着、 海岸を散策して今宵の宿、富浦の聖山荘を目指します)


聖山荘は、里見家八代 本田長左衛門が起居した岡本城跡に立つ旧家を改築した「田舎の家」です。当主はその末裔で、富浦で自ら獲った魚や自作の野菜をふんだんに使った料理とミネラル人工泉で、静かに歓待してくれます。
(↓山城のような、丘の上に立つ聖山荘・・・道が狭いので車だとちょっと大変、、 田舎の実家風民宿です)

夜は地酒(←南房総の銘酒/寿萬亀/じゅまんがめ/は、口当たり良く、絶品の銘酒です)と地魚の料理に、舌鼓を打ち
あちらこちらを見て回った、今日一日の疲れが心地よく広がり、お酒の酔いと相まって、コテリ★ と寝てしまいました。。。
心身共に充実した一日でした・・・そして何故か「八」の字に縁が深い一日でした。。。
(↓ちなみに、聖山荘での一泊二日、夕・朝食付きは、7、500円程度!!勿論、部屋も小さな6畳程度だし、隣の部屋は位牌と遺影だらけの大きな仏間でしたが、とにかく安い★★★

また来たくなる、宿でした。 明日は館山から白浜を回り、千倉から中房総を走って帰路に着く予定です!